語学は、何と言っても「語彙の暗記」だ。誰が何と言おうと「暗記」だ。普段の会話があっていつもその言語に浸っていられるなら話は別だが、それでも語彙はいつも同じものを使ってしまう。普通に日常会話ができるひとが、全く違うグループに入って話し始めたらしどろもどろになるのはそのせいだ。
なんでこんなことを書くかというと、わたしが今タイ語学習で四苦八苦しているのがこの「暗記による語彙の記憶」だから。文法はある程度わかってきたけれど、語彙がないから会話の幅が広がらない。イライラする。
語学教師だからといって、他言語上達への「近道」を知っているわけではない。知っているのは「近道なんかない」ということだけだ。
「30分で英語が話せるようになる」なんて嘘っぱちを信じないのも、わたしが語学教師だからなのである。