身分証明の不思議

この記事を読んで、そう言えば日本のホテルや旅館で身分証明書を見せるという場面に遭遇したことがないな、と思い出した。

https://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2024/03/post-93

ヨーロッパでもタイでもオーストラリアでもホテルに滞在する場合は、必ず身分証明書提示を要求される。現地のひとたちでも、だ。
だから、日本のように「外国人に見えるひとたち」だけへの要求ではない。現地に住んでいるひとだったら運転免許証で事足りるし、なかったらパスポートだ。どちらも写真つきなので。

だから日本のようにあいまいな判断が入り込む余地がない。わたしが外国人に「見えない」から身分証明書提示を求められない、というのはおかしな話だ。

実はこのあいまいな判断は数年前に日本の銀行でもあった。

車椅子の母を連れてりそな銀行に行ったときのことだ。カウンターで預金引き出しのフォームを提出したわたしの顔を見たスタッフが「あの、大丈夫ですよね。こうい
う高額現金の引き出しは本人様でないと…」「母は車椅子なのであちらの端にいますが」「今は色々なオレオレ詐欺などが多いので」「だから何ですか?わたしは実母のために来ているんですが」「いえ、でも色々とありまして」「つまりわたしが怪しいということですか?」「いえ、でも色々と事件がありまして」

ここでわたしはバクハツした。
それなら最初から身分証明書を出せと言えばいいではないか。本人だろうが付き添いだろうが関係なく、最初からそういう手続きさえあればいい。
それなら納得できるが、このスタッフの煮えきらないあいまいな態度に腹がたった。
今はどうなっているのか知らないが、なぜ身分証明書の提示という概念がないのかと不思議。

でも確か日本では「住所が書いてあるから」という理由で保険証が身分証明になるんじゃなかったっけ?写真もついていないのに。これも不思議だ。

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